Sweet Mulberry Farm Diary
スウィート・マルベリー・ファームでおこる出来事
CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
SELECTED ENTRIES
SEARCH
<< あ〜〜〜恋がしたい!!! | main | 春の訪れと共に >>

愛しのジェニファー




「はぁあぁぁぁぁ〜…」


もう何度目の溜め息か分からない
晴れた草原には新しい草花が青々と芽吹き、
輝かしい春の風を受けている
そんな中、ゆるい傾斜がかった丘の中腹に座っていた僕は
また溜め息を漏らした


「ジェニファー…」


1人都会へ旅立ってしまった想い人の名を呟けば、
目に涙が溜まってくる

太陽の光を受けながらも、物思いに耽り涙ぐむ今の僕は
さぞかし艶やかだろう
女の子にでも見られたら母性本能をくすぐりまくりで
きっと僕は攫われてしまう


「あぁ!僕の美しさは罪だ!アハハハハ!!」


と、当初の悩みから脱線し始めた僕の視界に、フッとアネモネが映った


「占ってみようかな…」


一輪だけ摘み、花びらを一枚一枚、風に乗せて流す


「ジェニファーは…」


戻ってくる

こない

くる

こない

くる

こない…


ここで、最後の一枚だけが残り、この占いの幸せな結果を僕は期待する

ジッとこの瞬間を噛み締め、目を閉じて
「戻ってくる!」と叫びながら最後の一枚を取ろうとした時
今まであった最後の花びらが、……無い!!


「あれ?」


辺りを見渡すと、さっきまで
僕の隣でスヤスヤ寝ていたはずのジェニファー(仔山羊)の口が
モシャモシャと動いていた


「わああぁあぁぁ〜!」


相変わらず
モシャモシャと口を動かしているジェニファー(仔山羊)の背中に抱き付き
僕はまた涙ぐむのだった
- | -